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実務の現場で実際によく起きる判断をもとに整理しています。

学校法人がSEO対策で新規入学者を増やす方法

「年々、出願者が減っている」
「広告を出しても資料請求につながらない」
いま、多くの学校法人がこうした課題に直面しています。

文部科学省が実施している「学校基本調査」によれば、専門学校の在籍者数は2019年度の約60万人から2024年度には55万人台へと減少。
大学でも、特に地方を中心に定員割れが常態化しつつあります。
その背景にあるのは、少子化だけではありません。
検索行動の変化に対応できていない、つまり「見つけてもらえない状態」が続いていることが大きな要因です。

本記事では、学校法人がSEO対策を通じて新規入学者を増やすための実践的アプローチを整理し、限られた予算でも成果を生み出すための具体策を解説します。

学校法人がSEO対策を始めるべき理由|入学者増に直結する3つの根拠

少子化による定員割れや広告費の高騰が進む中で、「なぜSEO対策が必要なのか」「なぜ今すぐ取り組むべきなのか」を明確にすることが重要です。
SEOは単なる集客施策ではなく、学校が選ばれる理由を可視化し、信頼を積み上げるための基盤です。
まずは、なぜ検索対策が入学者獲得に直結するのか、その根拠を見ていきましょう。

【検索行動】入学意思決定に直結している

検索結果で上位に表示されることは、入学者獲得に直結します。
なぜなら、進路選びにおける主要な情報源が「検索エンジン」だからです。

現代の受験生と保護者は、進路選択の際にインターネット検索を最も多く利用しています。
マイナビ進学総合研究所の調査では、高校生の約8割が進学先を検討する際に検索を行い、学部・学科の詳細、学費、就職実績、キャンパスの雰囲気などを重点的に調べています。
つまり、検索行動こそが「学校選びの起点」になっているのです。

SNSは偶然目に入る「受け身の情報」であるのに対し、
検索は「この分野を学びたい」「この地域の学校を探している」といった明確な意図を持つ「能動的な行動」です。
この「検索→比較→資料請求→オープンキャンパス→出願」という導線上で、検索結果の1ページ目に表示されなければ、候補にすら入りません。

したがって検索の上位表示であるSEO対策は、入学者獲得に直結する最重要施策になります。

【費用対効果】SEOは広告よりも持続的な集客資産になる

SEOは、広告よりも長期的に高い費用対効果を発揮する集客手段です。

近年、教育分野のリスティング広告はクリック単価が上昇しており、1クリックあたり数百円から千円以上かかるケースも少なくありません。
限られた広報予算では、広告だけに頼る集客は持続が難しいのが現実です。

SEOは初期の構築と継続的な運用コストが必要ですが、一度上位表示を獲得すれば、クリックごとに費用が発生しない「資産型の流入」を得られます。
さらに、Googleが評価するサイトは「信頼性が高い」「情報が充実している」と認識されるため、広告とは異なる自然な権威性とブランド価値を積み上げることができます。

短期的な広告効果に依存せず、中長期で安定した志願者を増やすためには、SEOを「コスト」ではなく「投資」として捉える視点が欠かせません。

【信頼性】教育機関のSEOはE-E-A-Tが鍵を握る

教育機関のSEOで成果を出すには、E-E-A-T(専門性・権威性・信頼性)の構築が不可欠です。

教育分野は、Googleが特に厳しく評価するYMYL(Your Money or Your Life)領域に含まれます。
進路選択は人生に大きな影響を与える決断であるため、検索エンジンは信頼できる情報を発信しているサイトを優先的に上位表示します。
※YMYL領域:「読者の人生・健康・お金・安全に直接関わるテーマ」であり、SEO対策では特に「専門性」「根拠」「信頼性」の3点を重視する必要がある分野

たとえば、教員の研究実績や経歴、文部科学省からの認可情報、第三者評価機関の認証などを明示することで、サイト全体の信頼性が高まります。
また、就職先企業名や進学実績、在校生・卒業生の声を掲載することで、実体験(Experience)に基づくコンテンツとして評価されやすくなります。
これは単なるキーワードの多用ではなく、「受験生や保護者が本当に知りたい情報を誠実に提供しているか」という観点で判断されます。

SEOにおける信頼性とは、検索アルゴリズムを攻略することではなく、公的根拠と一次情報に基づく「教育的信頼」を積み重ねることなのです。

■E-E-A-Tの重要ポイントと教育分野の関係

E-E-A-Tの要素教育機関SEOでの具体例
Experience(経験)学生・卒業生の声、イベントレポート、実体験に基づく情報
Expertise(専門性)教員の学歴・研究実績、専門資格、学術的裏付け
Authoritativeness(権威性)文部科学省の認可情報、第三者評価・認証、業界団体の推薦
Trustworthiness(信頼性)プライバシーポリシーの整備、正確な連絡先情報、信頼できる情報源の明示

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新規入学者を増やす具体策|キーワード設計・サイト構造・E-E-A-T

少子化によって入学希望者数が減少する中で、学校法人が新規入学者を安定的に確保するためには「検索導線の最適化」が欠かせません。
SEOで成果を出すには、「検索される仕組み」「情報を届ける構造」「信頼される中身」を三位一体で設計する必要があります。
ここでは、入学者獲得に直結する4つの実践施策を紹介します。

【キーワード戦略】検索意図に基づく3層設計でターゲットを明確化する

効果的なSEO対策の出発点は、ターゲットの検索意図を正しく把握し、段階的にキーワードを設計することです。

すべての受験生が同じタイミングで学校を探しているわけではありません。
「潜在層(進路や職業自体を模索しているが、まだ学校名が固まっていない層)」
「準顕在層(複数校や条件を比較検討している段階の層)」
「顕在層(望校を絞り込んでおり、出願や資料請求に直結する行動意図を持つ層)」など、検討段階に応じた検索ワードが存在します。

■教育機関SEOの3層キーワード設計

検索意図・ユーザー像キーワード例コンテンツ例
潜在層進路・職業を模索中「保育士 年収」「AIエンジニア なるには」職業解説、進路ガイド
準顕在層学校・学部を比較検討中「理学療法士 専門学校 夜間」「大学 就職率」比較記事、ランキング、体験談
顕在層出願・資料請求を検討中「○○大学 経済学部」「看護専門学校 東京 資料請求」学校公式ページ、資料請求フォーム

また、「地域×学部学科×属性」の複合キーワード(例:「社会人 看護師 通信制 関東」)は、より具体的なニーズを持つユーザーにリーチできるため、教育機関のSEOでは特に効果的です

検索ボリュームだけでなく、「誰が・どの段階で・どんな目的で検索するか」を設計することが、入学者を生むSEO戦略の第一歩です。

【サイト構造】入学者獲得に直結する導線と情報設計

SEOで成果を出すためには、検索エンジンとユーザーの双方に「分かりやすい構造」をつくることが不可欠です。

学校サイトでは、受験生や保護者が必要とする情報に素早くたどり着ける設計が、資料請求やオープンキャンパス申込などのCVR(成果率)向上に直結します。

例えば、

  • 必須ページの整備:学部学科ごと独立ページの設置で特色、資格・就職先を詳細に掲載する。
  • 重要情報のHTML化:入試情報、学費、奨学金制度などはPDFではなく構造化したWebページにすることがGoogle評価向上につながります。
  • ターゲット別ナビゲーション:
     受験生向けに「カリキュラム」「キャンパスライフ」
     保護者向けに「学費」「就職支援」「安全対策」
     在学生向けに「キャリア支援」「同窓会情報」
     という分類により、閲覧者が自分に必要な情報に簡単にアクセスできるようにするのが効果的です 。
  • コンバージョン導線の工夫:
     資料請求フォームの入力項目を5つ以内に絞る簡潔さ限。
     オープンキャンパス申込ボタンをスマホ画面の下部に固定配置しタップしやすくすることは離脱防止と申込率アップに寄与します。
  • モバイルフレンドリー対応:
     読み込み速度3秒以内、文字サイズ16px以上、操作しやすいタップ領域確保はモバイル利用が主体である現代の標準的要件です。

「ページ構造と導線設計の最適化は、単なるSEOでの集客だけでなく、実際の成果(出願や申込)に結びつける最重要工程である」ことは、SEOの最新ガイドラインや教育機関の事例研究で共通認識となっています。

【信頼性強化】E-E-A-Tを高める情報設計と実装ポイント

教育分野のSEOでは、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の充実が、上位表示と信頼構築の両立を支えます。

Googleの検索品質評価ガイドラインでは、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)が重要な基準として位置づけられています。これは、特に「YMYL(Your Money or Your Life)」と呼ばれる進路・学費・資格などの「人生に影響を与える情報」に関連する教育分野で特に重要視されています。

具体的には、

  • 専門性の提示:教員の研究実績や経歴、論文、学会所属を明示することで、サイトの信頼性や専門性を高めることができます。
  • 公的認証の掲載:文部科学省の認可番号やISO認証などの第三者評価情報を公開することで、権威性と信頼性を示すことができます。
  • 成果の可視化:具体的に就職先企業や進学先大学名を掲載することで、実体験に基づく情報を提供し、信頼性を高めます。
  • 体験の共有:在校生・卒業生のインタビューを1人1ページで展開することで、実際の体験談を通じて信頼を構築します。
  • 発信の信頼性:記事の監修者や執筆者情報を明記することで、信頼性を向上させます。
  • 構造化データの実装:「CollegeOrUniversity」スキーマなどを使ってGoogleに正確な属性情報を伝えることで、検索エンジンの理解を支援します

E-E-A-Tは単なる技術的指標ではなく、教育機関としての信頼をWeb上で可視化する設計思想です。
これにより、教育機関の信頼性を高め、ユーザーに対しても正確で信頼できる情報を提供することが可能になります。
このアプローチは、単なるSEO技術ではなく、教育機関のWeb上での信頼構築に貢献します

【コンテンツSEO】潜在層にリーチし長期的な入学導線をつくる

コンテンツSEOは、将来の入学候補者との接点を早期に築く「育成型施策」です。

顕在層のみをターゲットにすると、短期的成果に偏り、全体の母数が限られるため長期的な安定集客は難しいです。
だからこそ職業や資格、業界のテーマで潜在層に価値ある情報を提供することで、数ヶ月~数年後の入学に繋がる信頼関係・関心形成に寄与すると教育業界のSEO専門家が指摘しています

■潜在層にリーチするための施策

項目内容例解説・出典
潜在層向けコンテンツ職業概要、資格取得方法、
業界トレンド
潜在的な関心を掘り起こし、長期的接点形成に役立つ
自然な誘導設計記事末尾の関連学科リンク関心が高まった段階でスムーズに学校情報へ誘導
更新頻度・文字数月2〜4本、1記事2,000〜4,000字十分なボリュームと頻度でSEO評価とユーザー満足度を両立
視覚・動画コンテンツ活用オリジナル写真、授業動画等エンゲージメント向上、滞在時間延長に寄与
長期育成型施策今すぐの出願増加より
将来の入学希望者育成が目的
教育業界特有のマーケティングフェーズに沿う戦略

コンテンツSEOは「当面の出願者を増やす直接施策」ではなく、「未来の入学希望者を育てる長期的育成施策」であり、信頼と関心をじっくり醸成して将来の受験につなげる資産形成プロセスです。
最新の教育機関向けSEOガイドや成功事例で、コンテンツマーケティングの序盤で潜在層を獲得し、段階的に顕在層へ誘導する手法が有効だとされています。

まとめ|学校法人が「選ばれる学校」になるために

少子化と競争激化の中で、学校法人が安定的に新規入学者を確保するには、SEO対策を「広報の中心戦略」として位置づけることが不可欠です。
検索行動は受験生の意思決定に直結しており、上位表示されなければ比較検討の段階にすら入れません。

そのためには、検索意図を踏まえたキーワード設計、情報導線を最適化したサイト構造の整備、そして教育機関としての信頼を高めるE-E-A-T対策を三位一体で実践することが重要です。

SEOは即効性のある広告施策とは異なり、成果が出るまで6〜12ヶ月を要する中長期の取り組みです。
しかし、一度上位表示を獲得すれば、費用を抑えながら継続的な流入と信頼性を確立できます。

さらに、MEO対策・リスティング広告・SNS発信を組み合わせることで、地域・世代・関心層それぞれにリーチできる「多層的な集客基盤」を構築可能です。

まずは、自校の強みを打ち出せる学部学科ページと地域キーワードから取り組み、「見つけてもらう力」と「選ばれる理由」をデジタル上で磨き上げていきましょう。

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この記事の内容を前提に、
実務レベルでどう整理すべきかの相談もお受けしています。

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